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森 好治郎

アナリスト森 好治郎 氏のマーケットウォッチをアーカイブしています。

07月17日 11:35 ドル/円、久々の買い材料揃い踏みで反発

昨日のドル/円は、東京午後中盤から強まったドル売りとクロス円主導の円買い戻しで、一時103.77円まで急落したが、Major Fibonacci pointの103.69円処(=38.2% of 95.77⇒108.59)の手前で下げ止まり、このあとV字反騰で105.20円まで上昇している。
 
この日は、米銀ウェルズ・ファーゴの決算が減益ながら予想を上回り、増配方針を示したことから米金融セクターへの懸念を幾分後退させたほか、米証券取引委員会が緊急措置として導入したファニーメイとフレディマックを含む19の金融機関の株式を対象とする空売り規制が、金融株主導の買い戻しで米主要3株価指数が揃って大幅高となっている。 

さらに、6月の米鉱工業生産が予想を上回ったことや、原油先物の大幅安、バーナンキFRB議長が「ドル買い介入は一定の状況下で正当化される」と述べたこと、6月のFOMC議事録で次の政策変更が利上げであるとの意見が存在したことなどが、ドル買い戻しを促す格好となった。

昨日の東京市場では円独歩高のリスクを指摘する著名ストラテジストのコメントや、複数の為替アナリスト等による1ドル=100円割れの円高観測が出回っていただけに、円ロングに傾斜し過ぎたポジションの一部が巻き戻されたとみることができよう。

インターバンク市場の縮図でもあるIMM日本円通貨先物市場では、円高進展と同時に出来高を伴って取組高が急増しており、積極的に円ロングが構築された可能性を示している。(⇒この見方が正しいかどうかは今週末のCFTC建玉報告で判明する)

これら円ロングの一部が、久々のドル買い材料の揃い踏みによりアンワインドされたとしても不思議ではないが、昨日のドル/円の戻り上値は105.20円と、Minor Fibonacci retraceの105.29円処(=38.2% of 107.75⇒103.77)で跳ね返されており、基調が転換したと判断するのは時期尚早といえそうだ。

何しろ、本日7月17日はドル/円が過去に重要なボトムを示現した「魔の17日」というアノマリー(⇒理論などでは説明の出来ない動き)に当たっており、今晩のメリルリンチとJPモルガンチェースの決算発表で金融不安が再燃するリスクは否定できない。 逆に、今晩示現するかもしれないドルの安値が当面のボトムとなる可能性も指摘されるが、この場合は安値示現後の戻りがドル急落のトリガーポイントとなった105.60円処をNYクローズで上回ることができるかに注目したい。 頑強なレジスタンスに転換しているであろう105.60円処を上回ることができれば、上昇モメンタム形成へ期待をつなぐことができよう。

一方、ユーロ/ドルは7月15日に発足来高値を更新する1.6040jを示現したが、NYクローズベースでは前回高値1.5991j(04/22)を上抜けておらず、エリオット波動分析では第5波を構成する調整C波が継続しているとみる必要があろう。 この点は昨夜のセミナーでも述べさせて頂いたが、C波の調整が「値幅」「日柄」ともに短すぎるため、1,6040j(07/15)の高値はダマシであった可能性が高く、値幅を伴う調整の場合は1.5500j割れを試す展開をイメージしておきたい。

ユーロ圏の4−6月期GDPは、0.8%程度のマイナス成長が見込まれている一方、米国は2%後半のプラス成長が見込まれており、金融不安をテーマとする相場一巡後は景況感の米欧逆転や米国の金利正常化を手掛かりとするユーロ安・ドル高が促される可能性も想定されよう。

(7月16日 11:25記)

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