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森 好治郎

アナリスト森 好治郎 氏のマーケットウォッチをアーカイブしています。

05月02日 11:35 ドル実効相場は昨年11月以来のレジスタンスを上方ブレイク!?

当面のドル相場の方向性を占う上で注目されたFOMCは、計算された曖昧さにより利下げサイクル休止を巡る市場の解釈を二分した。

しかし、次回6月FOMCまで2ヶ月弱もの期間が空く状況下では、(明確な方向性よりも)どちらにも解釈のできる曖昧さが奏功する場合もあり、この間の信用市場の改善状況やマクロ指標の結果によって市場に利下げサイクル終焉の時期を無理なく織り込ませる“出口戦略”と読むことができよう。

カギを握るのは投資家センチメントであり、FOMCから一夜明けた昨日のVIX指数は安定圏入りを示唆する20をブレイクして18.88まで好転している。 米株式市場では、NYダウが前日比+189.87jと4日ぶりの大幅反発となり、ダウと連動性の高いドル/円も東京終盤の安値103.54円から104.60円まで切り返し、再び105円台を射程圏に捉えている。

ここで注目されるのはドルの総合的な実力を示すFRB算出の実効為替相場であり、このFRBインデックスは71.31へ続伸し、今年2月末以来レジスタンスとなってきた71.11を明確に上抜けている。 71.11は昨年11月のドル安水準であり、バーナンキFRB議長が2月末の半期・議会証言でドル安志向を示唆したことで同水準が破られ、一段のドル安が促される格好となっていた重要なレベルである。

それ故に同水準を再び上抜いたことはテクニカル的な観点からだけでなく、ファンダメンタルズからも重要な意味合いを持つといえよう。

しかも、そのタイミングがバーナンキ議長率いるFOMCのステートメントを受けた流れであるならば、なおさらのことである。

4月のFOMC声明は曖昧さを残す歯切れの悪いものであったが、“成長の下振れリスク”に言及しなかった“真意”を読み直す動きが強まっていると解釈する必要があろう。

こうした状況下、昨日のユーロ/ドルは1.5500j処の節目が破られ一時1.5430jまで続落幅を拡大している。

今週の『森レポート(全12頁)』P.9では、「1.5503j処が破られる場合は1.5456j処や1.5320j処に向けた続落リスクを想定する必要がでてくる」と述べたが、その第1目標を達成したことになる。
 
昨年12月20日の安値1.4310jを起点とする小勢のエリオット波動分析では、1.6020j(04/22)が5波のトップとなり、現状は修正のa波に位置するものと観測される。a波の下げは、全上昇幅の38.2〜61.8%、あるいは4波動のボトムが目安となってくる。

これをユーロ/ドルに当てはめると、全上昇幅の38.2% retraceが1.5367j処、そして4波のボトムが1.5341j(03/24)であり、a波の終了後にはリバウンドのb波が続くことになる。

ここで注目されるのはユーロ/円の動向であり、昨日は一時160.61円まで下落する場面がみられたが、チャート上に記したファンラインの160.60円処で見事にサポートされている。 

166.67円(12/27)と161.75円(04/08)を結ぶファンラインは1日当たり約0.0674円切り下がっており、本日は160.54円処に位置する計算となる。 ここが破られない限り、円弧に向けた反発が想定されるが、仮に破られる場合はもう一段下のファンラインに向けた続落リスクが高まるため、ドル/円の上値圧迫要因にもなってくる。

ドル/円は105円の節目が近くて遠い存在となっているが、今晩の米4月雇用統計で新境地を開くことができるかどうか、クロス円の動向にも掛かっているといえよう。

お知らせ:
連休中は事務所移転の作業によりレポートは休刊とさせていただきます。 次回発行は5月7日(水)を予定しておりますのでよろしくお願い致します。

(5月2日 11:10記)

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