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森 好治郎

アナリスト森 好治郎 氏のマーケットウォッチをアーカイブしています。

04月16日 12:39 買い戻しを超えたドル上昇モメンタムは時期尚早!?

昨日のドル/円は、東京中盤に101.47円で戻りを抑えられ、欧州序盤に100.80円まで下落したが、本邦機関投資家の今年度運用計画におけるオープン外債の積み増し報道などで下げ渋り、NYタイムでは予想を上回る米経済指標を背景に101.84円まで急伸した。

この日発表された米経済指標では、3月PPI(卸売物価指数)でコア指数が前年比+2.7%と2005年7月以来で最大の伸びを示したほか、4月のNY連銀製造業景況指数が+0.63と前月の▲22.23から急上昇し、エコノミスト予想の▲17.5を大幅に上回った。 これにより、FEDの大幅利下げ観測が後退しており、FFレート先物市場では今月末開催のFOMCでの50bpの追加利下げの確率が28%と前日の42%から大きく低下している。

さらに、米財務省の国際証券投資統計で2月の対米証券投資(短期債除く)が725.26億jの買い越しと、同月の貿易赤字623.2億jを大幅に上回る資金流入が確認され、短期金融市場の緊張にもかかわらず海外勢による米国資産への投資意欲が衰えていないことを示した。

しかし、昨日の米主要3株価指数の上昇率がいずれも0.5%にも届かなかったことは、NYSEの出来高が約12億株(概算)と今年4番目の薄商いにとどまったことが如実に示しているといえよう。

バーナンキFRB議長が「戦後最大の金融危機」と位置付ける市場混乱のなかにあっては、単月の経済指標が予想を上回っただけでは積極的な買いを促す要因とはなりづらい。

また、今週は以下に示すように重要指標やイベントが目白押しとなっており、買い戻しを超えた上昇モメンタムが形成されにくくなっているといえよう。

<04/16> 3月-消費者物価指数、3月-住宅着工・建設許可件数、3月-鉱工業生産・設備稼働率、ベージュブック(地区連銀経済報告)、サンフランシスコ地区連銀イエレン総裁-講演、フィラデルフィア地区連銀プロッサー総裁-講演、1−3月期決算発表: JPモルガン・チェース、イーベイ
<04/17 Thu.> 3月-コンファレンスボード景気先行指数、4月-フィラデルフィア連銀景況指数、コーンFRB副議長-講演、ダラス地区連銀フィッシャー総裁-講演、1−3月期決算発表:メリルリンチ、グーグル
<04/18 Fri.> 1−3月期決算発表: シティグループ、バンカメ

一方、テクニカル的な観点からはドル/円は重要局面に位置していることを示している。 

日足均衡表では、NYクローズの軌道を示す『遅行線』が同じ時間軸の日々線に衝突しかかった状態にあり、本日と明日の挙動が極めて重要となっている。 この時間軸の日々線は95.77円に向けて急降下しており、『遅行線』が日々線から一気に離れない限り、日々線に同調する形で下落する可能性が高まってくる。

また、実体線(日足)は『抵抗帯』に急接近しつつあり、同水準には昨年末12/27の戻り高値114.66円を起点とするレジスタンスラインも控えており、相応の売り圧力が想定されよう。

現状では、上向きで推移する『21日平均線』(=04/15時点で100.82円処)がNYクローズのサポートとして機能しているが、ここが破られる場合には急落リスクに注意したい。

尚、ユーロ/ドルは、今週の森レポートP.9で採り上げた“アセンディング・トライアングル”(強気の三角保ち合い)の完成に向けてレンジが収斂しており、大きな動意が迫りつつあるとの認識を持っておきたい。

(4月16日 11:20記)

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