
アナリスト森 好治郎 氏のマーケットウォッチをアーカイブしています。
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週明けの為替マーケットは、ドル買い戻し先行によるG7ギャップ(チャート上の窓)を伴って始まったが、欧州序盤には窓埋めを完了し、ドルは対ユーロで1.5887jへ、対円では100.30円へ急落する場面がみられた。
米銀4位のワコビアが、18日から予定を前倒しして1−3月期決算を発表、サブプライム関連の貸倒引当金と評価損の拡大が響いて予想外の赤字となり、クレジット問題がさらに表面化するとの懸念からドル売りが加速した。
しかし、3月の米小売売上高が予想外の増加を示したため、これが米主要3株価指数を下支え、ドルも急速に買い戻されている。
小売売上高の増加は値上がりが顕著なガソリン販売によってもたらされたテクニカルなものであり、個人消費の底堅さを示すデータとは解釈しづらいが、それでも株価が好感したのは悪材料の織り込み進捗を示唆する兆候かもしれない。
その真意は、本格化する米1−3月期企業決算で問われることになり、先週末のGEショックや昨日のワコビア・ショックがどういう意味を持つのか、大手金融機関やグローバル企業の決算を通じて再考することになろう。
こうした状況下、NYダウ先物におけるファンド筋の持ち高は、FEDが大幅利下げを決めた1月末にショート・カバーが誘発され、2月5日から4月8日まで10週連続で買い越しとなっている。
これに対して、米長期金利の指標である10年債先物のファンド筋の持ち高は、ベアー・スターンズ救済合併(03・16)後の3月18日から4週連続で売り越しと、長期金利の上昇を想定したポジションが構築されている。
つまり、マネージド・フューチャーズと呼ばれるヘッジファンドは、FEDによる大恐慌以来の何でもありの金融緩和策を受けて「株高・債券安」の強気シナリオを描いているわけであり、こうしたストラテジーの有効性も今週発表される米主要企業決算で試されることになろう。
日米欧などの金融監督当局で構成する金融安定化フォーラム(FSF)の最終報告書(04/12)には、格付け会社の格付け基準厳格化、銀行の自己資本健全化に向けた新BIS規制・バーゼルUの強化などが盛り込まれている。 このことは、金融機関がさらなる追加損失の計上やバランスシート調整に追い込まれかねないことを示唆しており、最悪期を脱したとのコンセンサスを形成するまでには相応の痛みを伴う覚悟が必要かもしれない。
上述したマネージド・フューチャーズは、CME日経平均先物では膨大なショートを抱えており、彼らが強気一辺倒ではないことを示している。
海外勢にとって日本株は、世界経済に対する景気敏感株と位置付けられているだけに、日経平均の膨大ショートポジションが解消に向かうまでは円高リスクも残存することになろう。
(4月15日 11:35記)