
昨日の為替マーケットは、引き続き参加者が限定的となるなかドル安が進行、FRB算出のドル実効為替相場は4日続落で、年末のドル資金ニーズ一巡感を示唆しており、本日にも21日平均線を下抜きそうな情勢となっている。
このFRBインデックスが21日平均線を上回ったのは11/26時点であり、ドル/円は同日に付けた107.22円がボトムとなり、この翌日から11/24の高値114.49円までほぼ一本調子で上昇してきたのである。
つまり、FRBインデックスが先行指標的な役割を担っていたわけであり、これが21日平均線を下抜く場合にはドル/円の基調転換を暗示するシグナルとして警戒する必要が生じるということになる。
今週の『森レポート』P.7では前週号に続いてE-計算値の115.26円処を目指す展開」との見通しを維持したが、一方で13日-RSIについて「80%台に乗せることなく低下する場合は反落リスクに注意したい」と述べたように、足元では12/21の78%をピークにして71%まで低下しているため、スピード調整の可能性に注意したい。
また、直近高値114.49円(12/24)は107.22円(11/26)からFibonacci numberの21日目に示現したトップとなっており、ここを上抜く前に日足チャート上に記した107.22円を起点とする上昇トレンドラインが破られる場合は調整入りのリスクを想定する必要が生じてこよう。
目先的には、上向き推移する日足−転換線(本日は113.62円処に位置する)を巡る攻防が焦点となり、ここがNYクローズで破られる場合は少なくともFibonacci retraceの111.71円処(=38.2% of 107.22⇒114.49)を目指す展開を想定しておきたい。
さて、昨日発表されたS&P/ケース・シラー米住宅価格指数は、主要10都市圏の価格動向が10月に前年同月比▲6.7%と過去最大の下落率を記録していたことが明らかになった。
つまり、前回景気後退時である1991年4月の同▲6.3%を超え過去最悪を更新したわけであり、住宅価格の下落に拍車が掛かっていることを示唆している。
2005年9月以降に購入された住宅価格がマイナスになっていることを示しており、サブプライムローンの中でもARM(金利調整)型住宅ローン購入者のデフォルト率を高めかねない要因となってくる。(⇒ARM型ローンでは住宅価格の上昇を前提とした無謀な契約も多く存在しており、住宅価格が下落すれば借り換えが行えず、金利条件見直し時にデフォルトとなるリスクが高まる⇒ブッシュ政権の打ち出した救済策の対象とならない)
また、多くの金融市場関係者が最悪のシナリオとして懸念するモノライン(金融保証専門会社)の経営を脅かす要因となってくる。
米住宅価格の下落でモノラインが保証するサブプライムローン関連証券の価格も下落すれば、信用力の低下や経営問題に発展してくる。
米モノライン業界全体の保証証券の残高は約2兆2千億jといわれており、信用力低下が金融機関や機関投資家が保有する米地方債などの新たな評価損の発生につながってくる。
この場合、世界の機関投資家などが対米証券投資を縮小する事態も想定され、米地方自治体が資金調達難に陥るだけでなく、米国市場がトリプル安のリスクに見舞われることになりかねない。(⇒米長期金利が上昇する事態が最も恐ろしいシナリオ)
それ故に最悪のシナリオとされており、従来のサブプライムローン問題とは別の経路からのリスクが存在することも念頭に置いておきたい。
(12月27日 11:40記)
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